ロケット広場

大阪・なんばの大阪ドーム跡になんばパークスがオープンして新名所となったが、同じく南海なんば駅の玄関口及び待ちあわせの名所であるロケット広場にそびえるロケット「なんばCITY Nロケット」も8月23日に撤去される。ロケットは、なんばCITYをプロデュースしたグラフィックデザイナーの田中一光さんが「宇宙技術が未来を開く。ロケットは未来都市のミナミにふさわしい。」をコンセプトに、1952年に打ち上げられた日本初の静止衛星「きく2号」Nロケットのレプリカ。とはいえ、三菱重工業に製造した高さ33メートル、重さ18トンのロケットには当時のNASDA(宇宙開発事業団)のロゴも入っていた。
これまでも何度か撤去が検討されてきたが、今回は隣接する高島屋の増床工事と老朽化に伴う改修と耐震補強等でやむなく撤去されることになった。現在、撤去に向けての準備が初めっており、8月23日深夜に撤去後、6分割されて金属ごみとなるらしい。
撤去ではなく発射だと考えている関係者だが、ロケット広場は待ちあわせの名所であると同時に南海なんば玄関口のシンボルでもあるはず。老朽化対策や耐震補強等での撤去は仕方がないとしても、ロケット撤去後の新スペース「ウェルカムロビー」には、ロケット広場に変わる史跡を残して欲しいが、現在のところロケットに変わるモニュメントを置く予定はないとのこと。
大阪ドーム跡のなんばパークスには、南海ホークス記念館があるのにね。モニュメントを置けないなら、地面のタイルにロケット広場跡を敷けば、それで十分同じ役割を果たすはず。関係者の方々に撤去を知った惜しむ人々が、家族や夫婦、そして恋人同士でロケットを背景に記念撮影する様子を見て頂いて、ロケット広場がどれだけの人に愛されてきたかを改めて考え直して欲しいと思います。