神戸電鉄

実家で迎えた土曜日の朝。雪よりも路面が凍結していた。実家のパソコンのウイルスチェックや更新を確認して、ニュースと天気予報をチェックする。あるニュースを見て「えっ?」と驚いた。タイトルは「神戸電鉄 また脱線…」。
先月22日に神戸電鉄有馬口駅構内で上り線の鈴蘭台車庫行き回送電車が、構内を出てすぐに脱線した。翌日に現場付近を時速15km/hで通過する対策をとることで運転を再開した。ところが、昨夜未明に新開地発三田行き下り電車が有馬口駅へ進入する際に脱線した。前回も今回も脱線した場所は同じ種類のポイントで上下で線は別だが、隣り合っている。
神戸電鉄は阪急グループ企業で、有馬線湊川〜有馬)・三田線有馬口〜三田)・粟生線鈴蘭台〜粟生)・公園都市線(横山〜ウッディタウン中央)で、有馬線粟生線神戸高速鉄道南北線(新開地〜湊川)へ乗り入れている。神戸の市街地と神戸市北区及び西区の丘陵地帯を結ぶ路線で、車両は全電動車方式を取っている。電車というよりは山岳鉄道で路線に平坦な箇所は少なく、絶えず急勾配が続く。
ところで、三田線の終着駅である三田駅は、JR福知山線との接続駅。阪神・淡路大震災や昨年4月25日のJR福知山線脱線事故後に代行輸送で大きな役割を担ってきた。さらに有馬温泉へ向かう観光客や沿線住民のやの足としても重要な公共機関。実家から神戸に行く時にはなくてはならない路線である。
さて、今回の事故現場だが、やっちぉは乗車していて以前から危険箇所と認識していた。ポイントを通過する際に車両が左右に激しく揺れる。原因がポイントの構造であるとの見解が示されているが、保守する側より日常利用している乗客の方が危ないと感じる場所の認識が明確であるのではないか?実際にJR福知山線mの事故以前に脱線するかの勢いの速度で走行している状態で危険を感じていた。
今回の事故の背景に、地方鉄道の財政難があると言われている。神戸電鉄でもワンマン化と主要駅以外の無人駅化を図ってきた。神戸電鉄沿線は住都公団の開発により宅地開発が行われてきたと同時に、神戸電鉄の設備改善にも投資されている。しかし、設備改善されているのは、住都公団の開発により宅地開発が行われてきた沿線のみ。事故現場を含む有馬口駅〜岡場駅付近は、40年以上前の設備が残っているのだ。なのに三田線道場南口駅には住都公団の投資で作られた車庫があるが、完成して数年になるものの未使用という有様。
神戸電鉄の今後の誠意ある事故原因の追究と利用者への安全提供、なにより早くの復旧が望まれる。